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独立行政法人福祉医療機構社会福祉振興助成事業

光と風と子どもたち、たくさん遊ぼう!プロジェクト

2013年 夏の親子合宿報告

 連日の猛暑が続いた今年の夏も7/29~8/9の12日間、比較的放射線量が高い地域の親子を招いての保養合宿を行いました。昨年に続いて2回目。今年は参加者も増えて14組42名の親子が福岡県福津市にやってきてくれました。

 

 拠点は昨年同様NPO法人賢治の学校ふくおかたんぽぽこども園。でも今年はこども園と近くの小さいおうちだけでは宿舎が足りずにNPO法人で街づくり活動をやっている津屋崎ブランチさんのご厚意で、こども園から車で5分くらいの所にある2軒の家を借していただきました。参加人数が多くなった分、スタッフは大変ですが、なんと今年は50名を超すスタッフが集まってくれました。関東、関西、四国と、広範囲から教育、医療に関わる専門家の応援があったり、地元の初めて出会う親の方からのお手伝い希望があったりと、日数、関わり方は様々でしたが、とにかくたくさんの方々の協力を得て終えることができた合宿でした。

 

 内容も充実していて、小学生クラス、幼児クラスは毎日担当の教師と密度の濃い時間を過ごしましたし、親の方々にも今年は、水彩、歌唱、オイリュトミーと3つのワークショップを行うことができ、個人セッションとしてもオイルシップや医療相談を行うことができました。今年の印象としては子どもたちが元気にはちきれんばかりに遊ぶだけでなく、親の方々が毎日のワークショップに参加しながら御自身の変化を体験されたということでした。ゆるんだことによって日常生活の疲れが出てくる方もいましたが、安心して自分の内面に向き合う時間がとれてよかった、という方もいらっしゃいました。

 

 また、共同生活の中でこどもたちが寝た後にゆっくり話をする時間を持ったりして、同じ境遇の仲間と話をすることでずいぶん気持ちが解放された方もいらっしゃいました。来た時より、表情が本当に明るくなった親の方を見てこちらの方が勇気づけられる思いでした。震災後の時間が経過するとともに皆さんの生活されている環境も変わってくるようで、地元で、まだ放射能の事言っているの?という雰囲気の中、個々で判断してのこどもを守る生活は本当に大変なようです。

 

 毎日、参加者、スタッフ合せて60名の昼食でしたが、ランチ招待や昼食手伝いの申し出もあり、野菜やお米などたくさんの寄付を頂き、毎日心がこめられた食事を取ることができて参加者の皆さんは本当に喜んでいらっしゃいました。今年もおやつは毎日こども園のお母さんが持ってきてくれた手作りおやつでした!プログラムの実施や子供に関わることを自分の生活を脇に置いてやってくださったスタッフだけではなく、本当に食事や生活面でたくさんの方の協力があったことが参加者の皆さんの心を大きく支えたように感じました。

 

 そして参加された方が「この体験を地元の方に返していきたい」と言われたことは、私たちの大きな喜びになりました。12日間の生活を支えるのは大変ですが、目に見えない放射能の不安に向き合うためにもまだまだ必要な合宿だと思いました。スタッフはもう来年に向けてそれぞれが担当の分野で今年の課題を改善していくことを考えています!

 

(ニュースレター3号より)

報告写真集が手に入る場所

 

・賢治の学校ふくおか

・小さいおうち自由クリニック

・アート食堂3号線



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